孟子様のお言葉
昔からこの中国という国は、
非常に学問の長けた国でありました。
広大な国土に、この広々とした広野と、その奥に並ぶ山々、
そして流れ来る川のせせらぎ、
木々の梢には鳥がさえずり、
正に風光明媚な美しい国でありました。
この美しい国は、
営々と繋いできた歴史その時間の長さに比例せず、
人々の心はどのようになっていったのであるか、
それを考えた時、
あのよき時代は、今は遠く遥か、
望みもしなかった姿にと変わり果ててしまったと言わざるを得ません。
何ゆえにこのような国土になったか、
また、そういう国民になったか、
我ら一人ひとりがそのことについて、
真剣に考えなければならないと思っております。
ただ、一つ中国という国の持っている真の役割として、
日本という国の目の前にある鏡として、
その存在意義を認められているということが言えるかもしれない。
中国は中国一国にしてそのようになったと言い切れるものではない。
正に、国と国とが鏡の役割を果たしていると言うことも、
言えるのではないだろうかと、私は考えております。
まさかそのような姿に、自分があろうはずがないというような姿が、
鏡に映し出された時、あなたがたは何と考えるであろうか。
これは私の本当の姿ではないと、そう思うでありましょう。
これは私の本当の姿ではない、
私は本当はもっと美しく、輝きに満ち溢れているのだと、
そう思うでありましょう。
そう思うが、鏡に映る姿は、あのように醜い姿になっているとしたら、
これをどのようにすればよいか、
考えることはたくさんあるのではないだろうか。
これを一つでも多く考えることができる者こそ、
真にリーダーとして、
進化を遂げる者であるということであるのではないだろうか。
今、他の国々が皆、諍い(いさかい)をしている中で、
わが姿を、他国の鏡に写してみようと思う国がどれほどあるだろうか。
私は遥か昔の中国の美しかったあの時代に、
何とも言えぬ、その美しき思いが確かにあったことを、
声を大にして伝えたいのであります。
どの国も皆、わが子のようにかわいい。
さすれば、共に愛し合うことは他愛もないことでありましょう。
それを今日は申し上げにまいりました。
(初出:2013年6月5日/収録:2013年4月27日)

