一筆入魂

聖徳太子様のお言葉

数々の玉(ぎょく)は
虹色に輝きて
砂浜の砂に
潜りつ現れつ
波に洗われ
ますますその輝きを増す
  
白き砂浜は
波の音、聴きて
日に日にその姿を変えては
どこまでも続く
  
時の流れもまた同じ
永久(とわ)の時を 
流れゆくままに
人びとの暮らしは遠く重なり
波の間に間に 
漁師の頭の見ゆること
松風の影より眺むれば
いかで己が身を
正しゅうするか
白髪の伸びるまで
背の曲がるまで
繰り返し考える
  
人の人生というものは
この砂浜の石のごとく
波に洗われ、角が取れて丸くなり
また、どこまでもどこまでも
時代が変わろうとも
人というのは同じ苦しみを繰り返し
先祖より末代まで繋がりて
それらの生きざまを 
伝えていくものであります
  
これをわが人生に置き換えて
いかなることであるかと
この命はいったい何のためであるか
それを人というのは永い間
繰り返し繰り返し考えてきた
すべての物事は
理由ありて
何の意味もなさぬことなど
何一つない
  
そのことを悟るまでに
一生をかけて悟る
そしてまた命を繰り返し
また悟る
  
このようにして私たちは
魂を磨いているのであります
  
国造りしかり 
また、漁師の仕事もしかり
米を作ることであれ
子を育てることであれ
何事においても
みなそれぞれの立場にて
それぞれの悟りを得るために
命をかけて
一生を賭して
学んでおるのであります
  
我らはそのように 
小さき存在ではある
しかし
その営みの永遠に続くことによって
大きな大きな絵を描いているのであります
  
その中の絵具の一つになれることが
幸いであります
  
日々の苦しみや、悩みなど 
あらゆることがありましょうが
されど、それらもすべて 
その色を出すための 
道具であるのです
  
皆で大きな絵を描こうではありませんか
私は、私には、描きかけの絵が見える
  
大勢の人が描いている
その描きかけの絵が見える
巻物のように物語が描かれている
  
素晴らしい絵です
  
これにあなたの一筆が入る
その喜びを味わってください

(初出:2012年11月11日)

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