仁ということの大切さ

李白主様のお言葉

仁ということの大切さを言っております。
 
この仁というのは、人の心のありようを現したもので、
この心をいかに持つことができるか。
 
これは大変控えめでありながら、
しかし、頑として譲らん固さも持ち合わせた
高貴な心であります。
 
私はこの仁の素晴らしさに魅入られて、
生涯このことを戒として、胸に納めてまいりました。
 
いかように自由な生き方をしたとしても、
いかように贅沢な暮らしをしていたとしても、
この一点を護り通すことができれば、
そこには美しい花が咲きます。
 
この仁なくば、人は思い思いにやりたい放題の人生を生きることになり、
欲で固めた、醜い心となってしまいます。
 
どのように裕福であったとしても、
それが経済的・物理的に自由を謳歌したとしても、
この心の美しさを持たねば、
その豊かさは豊かさにあらず。
 
真なる意味にて豊かで美しい人生ということは
言えないのであります。
 
また、これは大変粋(いき)な心根でありまして、
言葉数多くして現すものではありません。
ほんの一言にてすべてを現す、そういった言葉であります。
 
日本の和の心に接すれば、
そこに武士道の心があるように、
また、大和魂という言葉があるように、
その国その国で表し方はさまざまでありましょうが、
やはり同じく、素晴らしい心根であろうかと思います。
 
そこには華美な言葉で飾り立てることもなく、
金銭を掛けて底上げをするものでもない、
そのようなことの一切効かない、素の心であります。
 
それをこそ、我らは持たねばならぬと思うております。

この豊かで高貴なる思いは、
それを手に入れたいと、こいねがうたとしても、
ただそれだけで、手に入れられるものではありません。
 
この心、盗まれることもなく、
誰からも邪魔をされることもない、
凛として立つ心根でございます。
 
それを悟らば、
それは間違いなく、わが悟りとして汚すことのなきよう、
護り続けていきたいものであります。

(初出:2013年6月6日/収録:2013年4月27日)

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