蘇我入鹿との会話
私は、過去世である蘇我入鹿と、瞑想をしながら会話をしたかった。
その場所として、甘樫丘へやって来たのだった。
元々、予定していた場所でもある。

丘に登ってみると、人気もなく、また、明日香村が見下ろせ、飛鳥寺や首塚がよく見える。
石でつくったベンチに座り、ゆっくりと深呼吸を行い、心を静め、さらに、主への感謝の念いを強くし、瞑想を始めた。

入鹿から、次のことが伝わってきた。
長くなるので、箇条書きにした。
1.聖徳太子に、さまざまに進言を行なっていた。
2.太子から命ぜられ、今でいうところの法律の原案をまとめ上げた。
3.太子は、それをさらにまとめ上げられ、最後に署名をなされた。
4.三つの役所の、長をなしていた。
5.現代に伝わっている大化の改新の出来事は、偽りである。
6.国としての法を定め、国民(くにたみ)たちの発展と幸福を願っていた。
7.法隆寺で感じたことは、入鹿の念いである。
8.道半ばで殺害されたことが、とても無念であった。
9.死後、しばらくは、さまざまな天災を地上に与えた。
10.春日大社の雷は、悪しき者を神として扱うことへの忠告である。
と
私の心に、国民(くにたみ)たちを念う心と、理不尽さに無念を感じる念いとが、複雑に混じり合って伝わってきた。
私は、入鹿の心と少し離れて、自問してみた。
これは、何を学べと言われているのだろうか?
どうして、こんな形で入鹿と出会うことになったのか?
今回の出来事で、何を悟れと言われているのだろうか?
この問いこそが、今回の出来事の本当の目的であるということは伝わってきた。
はたして、その問いに答えることができるだろうかと、少々不安に思えてきた。
しかし、はるばる明日香村までやって来たのだから、やるしかないと腹をくくった。
(初出:2020年7月22日)

