猿田毘古神(サルタヒコ)様のお言葉
人々の暮らしが
いかなるやと
日々心に留め
その様子を
伺いながら
わが愛しき
民たちへの思いを
常々熱くし
また
北の方に
困りたる民あれば
北へ走り
南の方に
助けを求めたる者あらば
南へ走り
また、東へ西へと
わたくしの仕事は
とどまるところがありません
この仕事をなしている
時というのは
実は、わたくしにとって
たいへん幸せな時間であります
人々のため
役に立つことができることの
幸せを
日々感じながら
その護り神として
ここにおります
よくよく見れば
一人びとりの思いの中には
喜びや悲しみ
憂いというものが
さまざまに詰まっており
その日その日を
一歩ずつ噛みしめるようにして
暮らしておるのが
手に取るように
見えてまいります
古(いにしえ)より
農耕の民であった
この国の者たちは
土を耕し
種を捲き
水をやり
太陽の光を浴びて
そして
芽が出て
作物が実り
収穫をするという
この仕事を
何百年、何千年と
ひたすらに
続けてきたのであります
米の一粒を食するたびに
天の光の一粒を
いただくのと同じ
そのようにして
繋がってまいった
命であります
この地を縁として
幾度も転生を
繰り返してきた者たちに
わたくしは変わらざる
愛の思いを
届け続けたいと
思っております
一本の苗は
その根を地に生やし
養分を吸い上げて
成長してまいります
その姿は
人間がこの地に住み
さまざまなことに出会い
心深くその根を降ろし
成長していく姿と
重なっております
その実りが
たわわになるように
やよ、励めよと
いつもいつも
傍で見守っておりまするゆえ
是非に是非に
がんばっていただきたいと
思います
(初出:2012年10月27日)

